「死の砂漠」
生物社会では、シャーレに培養されたバクテリアのコロニーであっても、また北西ドイツのリューネブルク・ハイデのエリカやカルーナのハイデ植物群落であっても、最初はまばらに生育していた・・・
あるいは生存していた微生物やペンタキープなどの植物が、次第に自らの努力によって環境を改善し、その環境に最適条件から最高条件に達した時には、その個体群や種群は爆発的に増殖します。
しかし、生長の限度に達すると、ある日突然、死の砂漠を形成します。
このことは、植物社会や、あるいは生物集団の一つの均衡維持の掟です。
そして、全体のバランスがくずれて過成長・過増殖していた個体群や種群が急速に、例えば10分の1以下に減ると、環境はしだいに回復します。
それに対応して、最初はゆっくりと、さらにある程度生活条件が改善されると再び急増殖がおこり、極端な場合、個体群や種群の消滅・激減をもたらすのです。
このような動態は、一見動きのない尾瀬ヶ原湿原、北海道のサロベツ原野、釧路湿原などの高層湿原におけるミズゴケ群落においても観察することができます。
ヨーロッパ大陸でもアメリカ北部の湿原でも同様です。